キリマンジャロ5日目[2010/9/2]
23時30分に来るはずのお茶を待ちながら準備を始めた。
風もなく雲もない。
薄っすらと山頂の形が浮き上がっている。
0時30分出発。
各チームがほぼ同時間帯に動き始めるので、一本道は富士山の様に渋滞していた。高度が高いのでゆっくり進むのは何の問題もない。
ちょうど月が上がり始め、月明かりで辺りが少しだけ見えるようになった。
5500mを越えると息苦しくなってきた。ちょっと急な坂を上ると鼓動が早くなる。体が酸素を欲しがっている。
風も吹き始め、気温も下がり始めた。水がみるみる凍っていく。足先が冷え切ったチコは足裏専用のホッカイロでなんとかしのぐ。
5時頃になると空が徐々に明るくなってきた。ただ山頂付近は時折雲に覆われているようにも見える。何とか上でご来光が見たいが間に合うだろうか・・・。
そしてステラポイントに6時に到着。キリマンジャロも富士山と同じように山の上は鉢状になっている。その鉢の部分まで来たのだ。息を整えながら無理しないように慎重に来たので、高山病の症状はまったくなかった。
ここでひとまず皆で喜び合いたいところだったが、ステラポイントに着いた瞬間から突風が吹きつけ体の体温を奪っていく。しかもガスの中で何も見えない。服やカバンは瞬く間に霜で真っ白になってしまった。
立ち止まっていられないのですぐに最高点のウフルピークを目指す。残りはもうすぐだ。
なだらかな坂になったのに、なんだか息苦しい。ボリビアのワイナポトシ山を思い出す・・・。あと少しなのに一歩が重い。ガイドに急かされるが、自分のペースで歩くことにした。
明るくなるにつれ風も弱まりだした。目の前には氷河が横たわっている。思った以上にデカイ。
そして、ついに太陽が昇ってきた!!
空がゆっくり赤くなり、そして氷河が赤く染まる。
最高の瞬間だった。
何故こんな苦しいことをしてるんだっけ?って自問自答したりするときもあったけど、答えはここにあった。火口のクレータにはガスがまるで大河の様に流れている。
暗闇を歩き、朝日に包まれる時、何かが心を満たしていく。やさしくて眩しい光が、体温だけではなく気持ちも暖めてくれる。
何か熱いものがこみ上げてきた。涙が出そうだ。
・・・が、先に鼻水が垂れたので我に返るw
ウフルピークまであと少し。まだ感動してる場合じゃない。
そして、6時40分、ついにキリマンジャロの山頂に辿り着いた。
すっかり夜が明け、青々とした空に変わっていた。
ウフルピークに立つ!
3人全員来れて良かったぁ~
カバンは霜で真っ白になってた
青い空、流れる雲、氷河に巨大クレータ。
ここからの景色は言うまでもなく最高。
テント場まで一気に下る。帰りは早い早い。登りの5倍のスピードくらい(笑)
上から見下ろす景色、下から見上げていた風景とはまた違ってみるのも不思議だ。
登頂を達成した後だけに気分も軽かった。
登頂を祝ってジュースで乾杯!!
アフリカ最高峰にこうして3人全員、無事に登ることができた。そして運よく天候にも恵まれ、景色を堪能することができた。
今思い出しても、ウフルピークでみた空の青さは忘れられない。
キリマンジャロ6日目[2010/9/3]
最終日6日目。ひたすら下って怪我もなく下山、そして登頂証明書GETしました。
6週間という当初の予定より短くなったアフリカの旅ではあったけど、キリマンジャロ5泊6日は締めに相応しい内容だった。
確かにアホみたいに値段は高く、そのくせ大した管理もされてないし、テントサイトの設備は皆無、ツアー会社やポーター等の質はその辺のアフリカレベルで突っ込みどころ満載だったけど、全てキリマンジャロが解決してくれる。洗い流してくれる。
それほどに自然は素晴らしかった。
今日は早朝から曇り空。昨日がアタック日だったのはラッキーだったのかも
残った食材全盛りご飯?!量が半端ないw
最後のテント設営地
必須アイテムのストック
木々が高い。大分降りてきた証拠。空気の濃さを感じるね
6日目にもなると身体もカチコチ
荷物運びお疲れさまでした!ポーターのみんなありがとう!!
無事に下山しました〜
証明書GET!
街に帰ってこれからチップ渡しです。。。
これがなければ気分もすっきりなのにね。
せめてチップ込みでUS1000ぐらいで住むのが理想なのに。
キリマンジャロは5000mを超える山なので、きつい事は確かです。
高山病で登れない人もいます。
ただ、特別な装備や経験がなくても登る事が出来るので挑戦しやすい山です。
アフリカに行くのであれば、キリマンジャロ+サファリコースがおすすめです!