パイネサーキット 1日目 [2010/2/5]
Laguna Amarga→Campament Seron
10km 5h15m
いよいよパイネサーキットに挑戦する日が来た。
イースター島からの移動で体調を崩し、治りかけではあるが思ったより酷くないし、気持ちはすでにパイネに向かっている。出発に迷いはなかった。
起きてトイレに行くと、窓から見える遠くの山々が朝日で真っ赤に染まってる。毎日こんな風景が見れたらいいなと思いつつ、急いで朝ごはんを食べ、朝7時半のバスに乗り込む。
プエルトナタレスからパイネ国立公園まで約2時間。時々姿を現すパイネにドキドキ。
サーキットのスタート地点であるLaguna Amargaに着くとすでに沢山のバスに人。ここで入園Feeを払い、いよいよ11日間の長旅が始まった。パイネとチコにそれぞれ「お願いします」と一礼して歩き始めた。
風もなく穏やかなスタート
日帰りの人はバスに乗り継いでそのまま麓まで行くこともできる。
始めは砂利道を歩き、パイネサーキットへは「Lake Dickson」と書かれた看板の所で右折。
暫くはトーレスを左に眺めながらのウォーキング。これだけでも贅沢な気分になってしまう。
また10日後に戻って来るからね!
とトーレスに別れのあいさつをして先に進む。初日はずっと平坦。風もなく穏やか。日差しがあると暑いくらいだ。
花が一面に咲いて気持ちがいい。
ただ荷物がやたらと重い。持った瞬間はなんとかなるかなーって思ってたけど、時間が経つにつれどんどん肩にめり込んでくる。ザックはキャンプ必需品と11日分+αの食糧でパンパン。20kgを超えているから仕方がない。辛いけど歩くしかない、自分で決めた道だ。
やっとの思いでテント場に到着。残りの日数歩けるか不安になった。すでに多くの人がテントを設置していて、サーキットも思った以上に人気があることを思い知った。彼らは多分これから数日は一緒の目的地を目指すトレッカーだ。
初日の夕食はチキンのトマト煮込みスープ。腐る心配のない初日だけ肉を持ってきて食べるのが最高にうまい!
パイネサーキット 2日目 [2010/2/6]
Campament Seron→Campament Dickson
19km 6h50min
今日は19km歩くのでちょっと早めに起きて準備。天気はくもり、なんだか良くはない感じ。
Laguna Alejandraの脇を通って小さな峠を越える。ここは強風ポイントみたいだけど、今日もまだパタゴニアの風は吹いていない。ただ雨が降り出してきた。登りで合羽を着るのはなんとか避けたい。なぜなら中がサウナ状態になって結局濡れてしまうからだ。小雨のうちに乗り切るとLago Dicksonに続く谷が見渡せるようになる。
ここがパイネの裏側か〜なんて言いながら先を目指す。
Lago Dicksonの周りにはいくつか氷河を抱えている山があり、曇りながらも堂々とした存在感をみせている。お昼を食べる頃には雨が降り出し、ちょっとした木の陰に隠れてランチタイム。止まった途端に体が冷えていく。まだ半分しか歩いていないのにこの疲れ・・・。外国人トレッカーはその横を歌を歌いながら過ぎ去っていく。余裕たっぷりだ。
後半戦はずっと雨の中だった。しかも終盤に超沼地地帯が・・・。不覚にも2日目にして靴の中を濡らしてしまった。
キャンプ場にはバテバテで到着。少しでも雨と風を避けれるように木の下にテントを張った。天気はいまいちだけどロケーションは山々と湖に囲まれ最高の立地。
夜になるとパタゴニアの風が吹き始めた。凄い轟音と共にテントを揺らす。
パイネサーキット 3日目 [2010/2/7]
Campament Dickson→Campament Las Perros
9km 5h45m
3日目は9kmだから余裕だね。なんて思ってたけど甘かった。前日の雨で道はぐちょぐちょ。雨も雪に変わり、風も加わって体感温度が低く感じる。とにかく寒い
ちょうど見晴らしのいいところでランチをするも、10分もしないうちに天候悪化。パタゴニアの風に吹かれ退散。なかなかゆっくり食べれない。休憩も体が冷え切る前に切り上げなくてはいけないから、なかなかシンドイ。
滝の音に癒される。
森を抜けてキャンプ場までは冷たい強風を正面から受けて、体を傾けながら前進。予定タイムも倍以上使うノロノロ歩行。Perros氷河は見事だったけど、風が強すぎてそれどころじゃなかった。まずは先に進まなくては!と最後の気合いを入れた。今日はチコもぐったりの様子。すぐ横のテントからは陽気な歌声が深夜まで続く・・・。
夕方になって晴れ間。見た目も印象もずっと良くなります
Perros氷河。あまりの強風にゆっくり見てられません。
しかも夜はゲキ寒かった。寒さで目を覚ます。疲れているのに熟睡できなかった。風に当たりすぎたからだろうか、この日からチコは体調を崩した。
二人とも鼻をすすりながらトレッキングを続けることになる。