パイネサーキット 7日目 [2010/2/11]
Paine Grande⇒Campament Britanico
13km 5h35min
不安な夜を過ごした。パタゴニアの強風でテントは揺れ、雨が激しく叩き付ける。寝ようと思ってもなかなか寝付けない夜だった。
翌朝、風は止んでいなかったが雨は降ってないようだ。まだ朝早いが一応外の様子を確認する。すると目を疑うような光景が広がっていた。なんと快晴なのだ。空は澄み切っていた。急いで外に飛び出る。昨日は雲に覆われて何もなかった場所にCero Paine GrandeとCuernos del Paineが堂々たる姿を見せている。
この存在感はハンパない。しかもちょうど朝焼けが始まった。急いでチコを起こして外に連れ出す。みるみる赤く染まる山々に息を呑む。風が当たらないところで暫く眺め続けた。湖の向こうからはゆっくりと太陽が上がってきた。こんな眩しい光は本当に久しぶりな気がする。
僕らは最高の朝を迎えた。
パイネサーキットを始めて7日目。初めて心底感動した。
前日には考えれない程の快晴。最高の朝が来た!!
Lago Pehoeから上がる朝日。清々しい気分になります。
昨日までの敗北寸前だった心は完全に消えた。予定通り「W」の真ん中の谷、Valle del Francesを目指すことにする。天気のいいうちに谷の上まで行きたいので、朝ごはんをさっと食べすぐ出発。進む先には常に絶景が広がっていた。Cuernos del Paineが本当にカッコいい。
堂々たるCero Paine Grande。
Cuernos del Paineを見ながらFrances谷を目指します。
谷の麓にあるCampament Italianoは賑わっていた。ほとんどのトレッカーはここにテントを張り、身軽な格好で谷を登る。谷の上で思う存分満喫したいと考えていた僕らは、荷物を持ったまま登りCampament Britanicoでテント泊をしようと決めていた。
なかなかの急坂で風もあり苦しかったけど、左手に見えるFrances氷河が励ましてくれる。白く輝いていて眩しい。Grey氷河とはまた違った存在感があって魅力たっぷりだ。
ミラドールではゆっくりと景色を楽しんだ。尖がった岩山群に氷河。程よい岩の上に2人きり。360度とんでもない風景に囲まれている。特にCuernos del Paineを形成する4つの岩山(Cerro Espaca, Cerro Hoja, Cerro Mascara, Cerro Norte)は格別なオーラをまとっていた。
キャンプサイトCampament Italianoはこの川を超えたところ
谷間をしばらく登って振り返った時の湖の色の美しさと言ったら。。。
Frances氷河の前で休憩♪
季節は夏、新緑の季節なのです。
圧巻のCuernos del Paine!!
ミラドールからの景色
ミラドールのさらに奥まで散策しました。
ジワジワとパタゴニアに来ていることを実感していく。日差しは強烈だが暖かい。風もない。こうして外でのんびりくつろげる日が来るなんて思ってもみなかった。
最後に深呼吸をしてパイネにお礼を言い、キャンプ場に戻った。氷河水でコーヒーを湧かす。テントはたったの4組。久しぶりに静かな夜を迎えれそうだ。
パイネサーキット 8日目 [2010/2/12]
晴れ→くもり→晴れ
Campament Britanico⇒Las Torres
22km 9h5min
まずは早朝天気チェックと外に出ようとした瞬間。いつもと何か違う雰囲気を感じた。
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テントに穴が開いている!!!
そして朝食用のオートミールにシリアル、ゴミが散乱している!!!
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ぎゃー、ネズミにやられた!!!
テンション激落ち↓
ミラドールで見るはずの朝焼けも間に合わず・・・
キャンプ場まで戻り朝ご飯を作ろうとテントから荷物を取り出そうとしたところ、まだテントの中にまだネズミはいた!なんと一緒に夜を越したようだ!!思わず掴んで外に投げ捨てる!!!
暫く放心状態。。。
・・・気を取り直してご飯を食べテントを片付け、目的地のLas Torresを目指す。距離は22km。ここまで辿り着ければほぼサーキットしたことになる。いよいよゴールが見えてきた。
トレッカーの多いこのエリアは看板がたまに設置してある。
表示距離の精度は怪しいと思う(笑)
小さな上り下りを繰り返す。全くの無風で少しでも日差しがあると暑くてたまらない。量の減った朝食とクラッカー昼食ではお腹が持たず、明らかな体力切れ。荷物は最初に比べてかなり軽くなったはずなのに重く感じる。
残り4kmくらいでホテルラストーレスが見えたがなかなか近づかない。ラスト1kmは砂利道。車の巻き上げる砂埃にイライラしながらなんとか到着。
思った以上に遠く感じた道のりだった。十分に履き慣れたはずのブーツなのに、足の裏が痛い。マメでもできたのだろうか。
ドロドロ沼地もあって慎重に進む
Cuernos del Paineの横側を通過
この橋を渡れば、キャンプ場はすぐそこ。。。のはずだったw
この谷の先には明日からいく予定のトーレス・デル・パイネがある。
キャンプ場からはトーレスの頭の部分が見えた。
・・・見える所まで帰ってきたんだ・・・。
やっと実感できる1つの達成感。
テントを設置して改めて穴を確認。ニュージーでもネズミの存在に気をつけながらトレッキングしてたのに、完全に気が緩んでいた証拠だ。